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発見

Claude×Three.js×Sunoで、一人3Dゲームの限界をずらしたカピバラ配達ゲーム

Claude、Three.js、Sunoを束ね、一人で3D配達ゲームまで持っていく。派手さより、個人制作の限界線がずれた手触りがある。

Claude×Three.js×Sunoで、一人3Dゲームの限界をずらしたカピバラ配達ゲーム
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https://x.com/om_patel5/status/2050062761229496425

カピバラを走らせた時点で勝っている

「3Dゲームを一人で作りました」と聞くと、まず身構える。操作がぎこちないのか。見た目だけのデモなのか。どこかで急に現実へ戻されるのではないか、と。

でも「カピバラのフードデリバリー」という題材を見た瞬間、少し負けた気がした。そこを選ぶのか、と。

「本格ゲーム制作」だけなら埋もれる。AIで作った3Dゲーム。Claudeを使った。Three.jsを使った。Sunoも使った。技術名を並べると形にはなるが、似た投稿はいくらでもある。

この作品の強さは、技術の前に絵が浮かぶことだ。カピバラが配達する。それだけで操作する理由が生まれる。うまい設定というより、AI個人制作に向いた設定だ。リアルな人間、重厚な世界観、複雑な物語へ行くと、個人制作は粗が目立つ。カピバラなら、多少ゆるくても世界が受け止める。少し変なほうが味になる。

ここは真似したい。AIで作るなら、完成度の低さを減点される題材より、ズレが魅力になる題材を選ぶ。手抜きではない。個人が勝てる土俵選びだ。

ClaudeとThree.jsを選んだ時点で、たぶん勝ち筋は決まっていた

公開情報から見えるのは、Claude、Three.js、Sunoを使って一人で作ったという点だ。ここから先は推理になる。

たぶん作者は、ゲームエンジンを重く使い倒す方向へ行っていない。UnityやUnrealで巨大な制作環境を組むより、Three.jsでブラウザ上に出せる形へ寄せたのだと思う。かなり賢い割り切りに見える。

Three.jsは、ちゃんとやろうとすると難しい。けれど、AIに小さい単位で相談しながら進めるには相性がいい。カメラ、ライト、モデル配置、衝突っぽい処理、移動、UI。ひとつひとつをコードの塊として切り出せる。Claudeに「ここでカピバラを前に進ませたい」「配達地点に着いたら反応させたい」と投げやすい。

Sunoを混ぜているのも、個人制作として現実的だ。ゲームで音を後回しにすると、最後までデモ臭が抜けない。でも音楽を自作しようとすると、別の沼に落ちる。そこでAI音楽を使い、世界の温度だけ先に作る。細部の作り込みより、遊んだ瞬間の空気を成立させるほうを優先しているように見える。

個人制作で大事なのは、全部を上手くやることではない。破綻する前に、遊べる形へ逃がすことだ。この作品は、その逃がし方がうまい。

本格ゲームというより、完成まで持っていく設計が本格的

正直、この手のAIゲーム投稿を見る時、ゲームとしての深さより先に「最後まで作れたのか」を見てしまう。ステージがあるのか。音があるのか。操作できるのか。見た目だけで止まっていないのか。

今回ひっかかったのは、Claude、Three.js、Sunoという組み合わせそのものより、それを一人で束ねて「3D配達ゲーム」という形に閉じた点だ。AIツールを使う人は増えた。でも、複数のAIツールを一個の作品にまとめ切る人は、まだ多くない。

画像生成でキャラを作る。コード生成で画面を作る。音楽生成でBGMを作る。そこまでは分かる。難しいのは、それらを同じ温度にそろえることだ。バラバラのAI素材を寄せ集めると、たいてい文化祭の展示みたいになる。本人の中に「こういう遊びにしたい」という芯がないと、すぐ散らかる。

カピバラ配達という題材は、その芯として機能している。かわいい。移動する。届ける。音が鳴る。やることが単純だから、AIで作った各パーツを無理に背伸びさせなくていい。ここがいい。AIで作るほど、企画は単純なほうが強い。単純な企画ほど、完成品に近づけやすい。

自分なら、配達より先に失敗を作る

微妙な点というより、自分なら次にどこを触るかの話をしたい。フードデリバリーゲームは、届けるだけだとすぐ作業になる。ここに何を足すかで、ただのAIデモで終わるか、何度か遊びたくなるものになるかが分かれる。

私なら、成功報酬より先に失敗を作る。カピバラが道に迷う。注文を間違える。水辺を見つけると勝手に寄り道したくなる。配達ゲームなのに、カピバラの本能が邪魔をする。そういう小さいルールを足す。

グラフィックを豪華にするより、作者の偏愛が見える失敗のほうが強い。AIは整ったものを作るのがうまい。変な癖を入れるのは、まだ人間側の仕事だと思う。カピバラを選んだ時点で、そこへ行ける余地がある。

この作品を見て作りたくなったのは、巨大な3Dゲームではない。小さい世界で、変な主人公が、変な制約の中で動くゲームだ。AIを使えば、一人でもそのくらいの世界は閉じられる。そこまで来たことが、いちばん大きい。